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Butoh Project

It Comes Love That Hangover

Produced,Composed by Utaro
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 酔いどれ達の二日酔いダンス



 とある国の、場末のナイトクラブ――。深々とした闇があたりを包み込む頃、家路へと向かう気力と体力とを失い、泥酔しきった複数の老若男女が、ごろごろムニャムニャと寝言の断片を発しながら、すっかり重力に服従したまま、ぴくりとも動かない。

 彼らは暗闇に包まれた夜しか信じなかった。闇は彼らの心を安住の地へと向かわせる。昼間の、怒号の飛び交うどうにもならないいざこざであるとか、スプーンとフォークが空中で交差するアクロバティックな喧嘩であるとか、鼻血だとか、アザだとか、平身低頭を繰り返しその結果ようやく手に入れたひとつまみのパンの虚しさであるとか、夕暮れの真っ只中に恋人と会い、ほんの僅かの不満を漏らしただけですべてが水の泡になった苦い経験も、昼間のせいだ。そう、昼間の太陽のせいなのだ。
 だから彼らは、夜しか信じない。夜しか信じられない。酒が何もかも忘れさせてくれる。黄金の液体と純白の水泡の混合物で喉を潤い、気分を一気に爽快にさせ、傷だらけの全身をすっかり溶け流してくれる。琥珀色の麗しき愛人は、優しく体内を愛撫し、熱い吐息の刺戟に幾許かの快感を覚える。

 そんな彼らの前に立ちはだかるのは、白々しい、あまりにも白々しい太陽のお出迎えであった。朝日が昇る頃、彼らはまだ眠っている。しかしそのうち、誰かが物音を立てると同時に、それが熟睡の楽園の閉会式となって、あの白々しい太陽の輝きがまなこを直撃する。そしてどこからか聞こえてくる、まるでビバルディのシンコペーションのような鬱陶しい小鳥のさえずりが、彼らの耳の奥をまさぐりはじめる。実に切ない。

 まったくの不快に過ぎないのだ。彼らは不快も不快、二日酔いなのだから。あの夜の心地良かった酒が、いまはとろけきった身体に鞭を打ち、太陽の暴君と共闘して安住の地から追い立てようとしている。彼らは帰らざる場所を見つけることができない。
 しかしそれでも、立ち上がった。立ち上がるしかなかった。重力に逆らった感覚は乏しいが、無念の内に無邪気なダンスが始まった。よろよろと、よろよろと。その弱々しい足腰は、まるで水母のようだ。愛すべき人達である。

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