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Présence

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異邦人の参列



 フランスの作家アルベール・カミュが書いた小説『異邦人』(L 'Etranger)を読んで、その強烈な世界観を1個の音楽的ランドスケープに置き換えようとした時、《参列》というテーマが浮かんだ。
 カミュは特にそのことを言及しているわけではないが、主人公ムルソーが照りつける太陽の下、あるいはアスファルトの粘っこい黒と周囲の不快な匂いに圧倒され、混濁した意識下で感覚を喪失する間際、死んだ母親の葬式の行列で聞こえてきた不協和のノイズは、おそらくこんなのではなかったかということを抽象化してみたのである。

 OP-1がそうした難解なモチーフにすんなり適応しているというより、OP-1というシンセそのものが異邦人なのだということを裏付けている。この異邦人に向き合うということが、私にとっては音楽的解放を意味し、ある種の形式や古典的な作曲法から離脱することも可能となり、OP-1ならではの世界観が構築されることになる。

 この「Présence」は3つの構成に分かれている。この3つを敢えて解説すれば、1.ママンが死んで主人公ムルソーがマランゴの養老院を訪問し葬式に参列。2.マリー・カルドナとの海での楽しい戯れ。3.刑務所において死刑執行を待つムルソーの、ママンとの幻想的邂逅。
 第3部におけるママンの音響的表現においては、自らの声を使ってヴォコーダーを採用した。この頃私は自分自身のナチュラルなヴォーカルを残すことに、軽い抵抗と羞恥心と煩悶を抱くことがあった。何でもかんでも自身のヴォーカルを、ヴォコーダーというフィルターに通したいという自己嫌悪的な衝動。カミュが『異邦人』の執筆のために附けたノートの中には、“羞恥心”というワードも含まれている。羞恥心…幸福な男…自由人…普通人。自らが異邦人であることを、誰も自覚しない。

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