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Eternal

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永遠への旅立ち



iPod/BLOOM [Bloom](ブライアン・イーノとピーター・チルヴァーズが開発したアプリケーション・ソフトウェア)を使っての、最後のImprovisation――。私はモード“ラブダナム”を選び、静かにiPodに触れて演奏を始めた。それは時間を忘却して溶け込んでいった、果てしない旅立ちであった。

 2011年の東日本大震災の直後から数ヶ月間、私は音楽に対してそれまでにない透明な感覚と無力感を覚えた。何を奏でる…何を歌う…何を聴く…。その「何」が完全に欠落してしまっていた。頭の中でうろたえながら何かにすがりつこうとし、失敗を見、また何かにすがりつくことをずっと繰り返していた。
 やがて、ゼンマイ仕掛けの時計が止まった。自分自身の音楽的な過去を紐解いてゆこうという主題に辿り着き、未熟な作品に耳が拒否反応を示すまでそれをしらみつぶしに聴き続けた。そんな中、この[Bloom]という小さなアプリが、まさに癒やし系の音楽の呼び水となって、なおかつ自らのImprovisationによって生まれてくる不思議な共鳴の響きに胸を打たれた。



 [Bloom]との縁がまるで大吉を拾ったかのように功績を与えてくれて、今年に入り、90年代に訣別していた友人らとの劇的な再会を果たした。これほど深い意味のある再会はない。
 そして、今、一つ気づいた。
 すなわちそれは、自分自身の心の変化、いや変化というよりも、あの震災以前の自分に戻ることができたという《道程》の、途中経過を実感したこと。それも何か、[Bloom]がもたらしてくれた癒やしの効果なのではないか、という仮説によって。

 これらの軌跡が、ちっぽけな作品として記録できたことは幸いであった。と同時に、[Bloom]という心的扉を解き放つ《装置》との、終末的な縁の節目のようなものも感じた。もうこれに触れることはないであろうという相対的な感覚。

 人生の一つの通過点としてのおまじない、その粛々とした儀式が、今回の最後の[Bloom]Improvisationである。私はこれを、ある古い方法で記録した。かつて90年代の友人らとやっていた方法――。

 解き放たれた心が、未来のどこへ向かおうとも、あの可愛らしく切ない共鳴のヴェールが優しく包み込んでくれる。
 私は感謝の気持ちを込めて、その装置のスイッチを切った。

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