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Little Boy Sounds

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電子回路基板剥き出しの気色性



 デモ曲「Little Boy Sounds」は、PO-12 rhythmによるリズムと、それ以外のシンセ(ポケット・オペレーターのシリーズ機種ではありません)を使ってコードとメロディをダビングした、シンプルなパターンである。リズムの音色的な特徴を際立たせるため、敢えて施しの少ないそのままの、堅苦しいサウンドとなっていることをご了承いただきたい。

 チープなサウンドというのはけっこう千差万別で、PO-12 rhythmのチープさとは、元からコンプの効いた音色となっていてアタックが強いのが特徴である。したがって、この硬くてアタックの強いリズムを残しつつトータルの音圧を上げていくのにとても苦労した。だからどうしても堅苦しいサウンドとなってしまう。

 そもそもポケット・オペレーターのシリーズ機種は、それを顕著に打ち出したコンセプトであったのだろう。それぞれを連結してガチャガチャとしたサウンドの賑やかさを楽しむもの。倍音形成の乏しいこのチープさをどう扱うか、どうマッシュするかはご自由に、という趣旨だ。基板剥き出しの気色性は、まさにこのチープなサウンドが物語っている。

 私が昔卒業した工業高校で、例えば学校説明会だとか文化祭の一環で、様々な電子回路を展示し、見に来た人にいじって体験してもらう、ということがあったが、どうもそういうコンセプトに似ている。電子計算機のデジタル演算の原理を、初歩的なリレー回路で展示説明し、なるほど!と見に来た人に感心してもらう学生側の至福。
 そういうこととよく似ていて、このポケット・オペレーターを連結して作曲していく過程を初心者が体験した時に、おそらく感心するであろうことを望む作り手の純朴さ。ボタンを押した時にちょっと指先が痛い感覚もまた、私は大好きである。

 さあこれを使ってどんな曲をこれから作っていくか、頭を悩ましながら私は、PO-12 rhythmをてのひらに載せて想像を膨らませていくことにする。

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