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コラム/
PC-6001とがっこうのうたの話



 その頃は確か、“がっこうのうた”と呼んでいた。小学校の音楽の教科書に載せられた唱歌や外国の音楽などを、私達は訳も分からず、学校で習うからひっくるめてそう呼んでいた。
 1980年代前半、一世を風靡した国産(NEC製)の8ビットパーソナル・コンピューター「PC-6001」(当時は“マイコン”と呼んだ)は、コンピューター・ミュージックすなわち「8オクターブ三重和音の自動演奏ができる」というので、私は“がっこうのうた”の楽譜を見ながら、そのプログラミングに夢中になったことがある。3和音しか鳴らないというのは、いま考えるとミュージックたり得ない不満足なスペックだが、コードのセブンスやテンションとはまったく無縁だった小学生には、ほとんど十分なスペックであった。

 PC-6001の言語は“BASIC”と呼ばれたコンピュータ言語で、自動演奏のためのプラグラムを作るには、譜面が読める程度の知識があれば、そこそこの曲は作れてしまう簡単なものだ。
 “ドレミ”は“CDE”とまず分かり易い。その音程が8分音符なら“C8”である。“ドファソファ”を鳴らすなら、
PLAY "C8F8G8F8"
 などと並べていくだけで自動演奏できてしまう。
PLAY "C","E","G"
 とプログラミングすれば、3つの構成音のコードになる。その他、オクターブやヴォリュームも各音程に付加すればいい。下記のようにプログラムを打って、ハ長調の音階とイ短調の音階を4分音符で鳴らしてみる。

10 PLAY "O3V8L4":PLAY "CDEFGABO4C"
20 PLAY "R1O2ABO3CDEFG#A"

PC-6001のプログラム画面 これは面白いと私は思った。どんな曲も鳴らしてみたくなった。
 パソコン雑誌にはたいそうなクラシック音楽のプログラムが掲載されていたりして、ひどく長いプログラムで面倒だと思った私は、自前の、つまり学校の音楽教科書にあった唱歌などを打ち込んでみようと始めた。
 そうして自分の気に入った曲、「冬げしき」や「ふるさと」「海」などを打ち込み、重奏させたりしてコンピュータの自動演奏を楽しんだ。そのうち、「大きなのっぽの古時計」や「グリーングリーン」などの曲には、グラフィックの装飾も付け加えたりして、演奏の際の見栄えも考えるようになった。こうしてパソコンの後ろに整理してあったバックアップテープのライブラリーは、大方自動演奏用のプラグラムで埋め尽くされた。

〈了〉
(2013.06.25)

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