映画『犬神家の一族』の美と愛
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『ウォー・ゲーム』とコンピューター侵入事件
【映画『ウォー・ゲーム』のパンフレットの表紙。二人の顔が画面に映った顔と違う】 かつて、パソコンマニアの高校生が、軍のホスト・コンピューターのネットワークをハッキングし、アメリカと旧ソ連の全面核戦争を引き起こしかねない事態に陥らせた――と...
コロナ禍の前途を見据えて
【『Sound & Recording Magazine』2020年6月号より】 コロナ禍がそれぞれの活動家にどのような影響を与えたかを振り返ることは、無益ではないはずだ。一つは、民主主義の役割を果たし最善を尽くした例があり、一つは、民意...
果てしないツイッター論
【全世界のメディアで報道されたマスク氏のツイッター買収騒動】 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でインターネット上の個人・企業その他の投稿の場であるツイッターについて、ここ1年くらいに思っていたことを殊更吐き出してみようかと...
「ビューティフル・ネーム」と国際児童年
【タケカワユキヒデ率いるゴダイゴの「ビューティフル・ネーム」】 幼年時代に“英語の混じる歌”を違和感なく歌えたのは、姉のおかげである。 まだ保育所に通っていた頃、テレビドラマ『西遊記』(主演は堺正章、夏目雅子、岸部四郎、西田敏行)のエン...
五味彬の『YELLOWS Americans 1.0』
【五味彬『YELLOWS Americans 1.0』】 90年代に一世風靡したヌード写真集の伝説的至宝、写真家・五味彬氏の“YELLOWS”シリーズについて永らく追い続け、前回は中国人女性版『YELLOWS 3.0 China』を取り上...
五味彬の『YELLOWS 3.0 China』
【五味彬『YELLOWS 3.0 China』文庫版】 当ブログでは、写真家・五味彬氏の“YELLOWS”シリーズをゆるゆると解説したりしている。前回は3年前の7月の「Yellows MENのCD-ROMのこと〈一〉」まで遡らなければなら...
山田太一『岸辺のアルバム』―断絶の時代から
【自宅の書棚にあった『岸辺のアルバム』の文庫本】 人生の折り返し地点を過ぎると、若い頃に読んだ書物にもう一度ふれてみたくなるものである。 自宅にある書棚の一番奥に、本の背が鶯色から白く剥げ落ちてしまった文庫本が、一冊詰まっていた。10代...
古き良き『洋酒天国』―ふたたび49号
【酒飲みすこぶる歓迎『洋酒天国』第49号】 「毎晩、晩酌かい?」――。知り合いの方にそう訊かれ、おもむろに「ウイスキーを毎晩少し」と答えた。まさか今、〈ちょっとした心積もりで禁酒中なんです〉――とは言えず、その後会話は外連もなく流暢に弾ん...
伴田良輔の「臨月のジグソー」
【サブカルを迂回していては生きていけません。伴田良輔著『眼の楽園』】 円安が止まらない? 政府・日銀が24年ぶりにドルを売って円を買う為替介入に踏み切った?――。 はい、それがどうかしましたか?――。 そんなふうにきょとんとして、こう...
志賀直哉の『清兵衛と瓢簞』
【志賀文学に初めてふれた「清兵衛と瓢簞」】 全く近頃、志賀直哉の文学作品にぞっこん惚れ込んでしまった――。 彼の掌編「范の犯罪」など、それは見事な文体である。ある若い中国人の奇術師が起こした事故(あるいは事件)から人間省察にいたる筆致は、日...