世界怪奇X館のこと

 たびたびこのブログで掲載している、かつて父がOLYMPUS TRIP 35というコンパクトカメラで写した数々の懐かしい写真。やはり年代を感じさせ、どことなく味わい深い。
 TRIP 35は昭和43年に発売されたカメラで、当時のOLYMPUSらしく品のいい図体をしている。昨今の中古販売やオークション市場でも意外と人気が高い。ただ、PENシリーズと誤解して“ハーフサイズ”と紹介されていることもあり、このTRIP 35は“フルサイズ”でしょう、と突っ込みを入れたくなってしまう。

 ところで面白いことに、我が家の家族アルバムの“公式”ライブラリーから外された、父が写した不出来なプリントやネガも、とりあえず保管されていて、こちらの方が今となっては興味深い。多くがピンぼけ、構図がおかしい、意味不明等々。一昨年だったか、その中から遊園地を映した写真を発見して、懐かしさを覚えた。
【「世界怪奇X館」を写した貴重な写真】
 背景は「世界怪奇X館」というお化け屋敷のたぐいのアトラクション。おそらく私が小学4年生の頃(1982年頃)に訪れた、“後楽園ゆうえんち”でのスナップではないかと思われる。写真の右側で青い手袋をしている子供が私自身で、それ以外の被写体はすべてアカの他人。この写真がひどいのは、その他人の方がカメラの方を向いて目立っており、家族アルバムから外されたのも頷ける。
 後楽園ゆうえんちは現在の「東京ドームシティ アトラクションズ」であり、JR又は地下鉄三田線の水道橋駅が最寄りである。ここに当時、エンタープライズやフライングカーペットというアトラクションがあって、人気を博していた。スカイフラワーはその頃からあるアトラクションだ。
 「世界怪奇X館」でドラキュラやフランケンシュタイン、狼男を知った私はその頃、とあるホビー業者の通信販売でドラキュラの貯金箱を買った。
 注文してから商品がなかなか来ず、2週間以上経過してようやく届いたそのブリキ製の貯金箱は、郵送の際の不手際のせいか、既に壁面が凹んでいて不良品となっていた。ゼンマイを回しておき、ドラキュラの棺に硬貨を置くと、棺からドラキュラの手が伸びて硬貨を中へ引きずり落とす、という安物の貯金箱である。ドラキュラの手の部分が夜光塗料で塗られていて、暗闇でもそれを楽しむことができた。
 だが私としては、ドラキュラの棺が凹んでしまっていたのがショックで、程なくして使わなくなってしまった。あくまで私は、その貯金箱を実用として使おうとしていたのである。

コメント

  1. Unknown より:

    1979年位に高校生の頃ここでバイトしていました。懐かしいです。隆でした。

  2. Unknown より:

    1979年位に高校生の頃ここでバイトしていました。懐かしいです。隆でした。

    • Utaro より:

      島根様、貴重なコメントありがとうございます!
      「世界怪奇X館」でバイトとは…いい思い出ですね~。私もこのアトラクションに入場したと思うんですけど、中の様子というか内容は全然憶えてないんです。
      もしできたら、どんな感じの内容だったか、教えてくださいませんか?

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