母校の図書室と小説『大地』のこと
千代田学園
レコードとCDのミゾ
岩波書店PR誌『図書』8月号 これ、着物の模様柄かしらん? と、多くの人が思ってしまうこの画像は、レコードとCDのミゾ=“溝”の拡大写真である。 岩波書店のPR誌『図書』ではここしばらく、科学写真家の伊知地国夫さんの写真が表紙となって...
いソノてルヲ先生―わが青春の日々
【千代田の学生文芸誌『どん』第14号】 ジャズ評論家・いソノてルヲ先生のことについて書く。 私の母校の千代田工科芸術専門学校、その芸術課程で発行していた学生文芸誌『どん』については昨年書いたことがある(当ブログ「千代田学園の学生文芸誌」...
『洋酒天国』とチラリパチリの話
【『洋酒天国』第15号。表紙は山崎隆夫作】 ブルターニュ古諺《パンと酒(ヴァン)なくてなんのおのれが恋かな》で始まる『洋酒天国』(洋酒天国社)第15号は、昭和32年7月発行。酒の瓶をモチーフにした表紙のイラストは、サン・アドの元社長、山崎...
上野公園散歩の夢うつつ
【新緑の上野公園・さくら通り】 私は創作活動である作詞と作曲の構想を練るために、意識的に散歩をしたりする。歩くことで脳が活発になり五感が刺激され、それが作詞と作曲のためのエレメントとなることがある。私にとって東京・上野公園は、そのための最...
東博特別展『インドの仏』
【特別展「インドの仏」】 桜の開花が見頃だった先週、東京国立博物館の特別展『コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流』を観覧。4年ぶりの表慶館観覧となった。 東博における「仏教美術」というと、カテゴリーとしては東洋館の印象...
公園と上野大仏
【上野大仏の顔面レリーフ】 漱石の小説を読んでいて、“精養軒”という言葉にぶつかる。『三四郎』では、そこが一つの場面となっている。 《與次郎が勧めるので、三四郎はとうとう精養軒の会へ出た》 (夏目漱石著『三四郎』(岩波書店)より引用) ...
千代田学園の学生文芸誌
【千代田学園の学生文芸誌『どん』第16号】 私が22年前に卒業した千代田工科芸術専門学校[音響芸術科]に在学中、芸術課程が発行した学生文芸誌『どん』というのがあった。 『どん』は、学校の芸術課程のうちのマスコミ文芸科と宣伝クリエイティブ...
エリック・シューマンと三つのオレンジへの恋
【エリック・シューマン『プロコフィエフ―ヴァイオリン・ソナタ』】 先日亡くなられた高倉健さんが主演した映画『八甲田山』の音楽を担当した、芥川也寸志氏の名著『音楽の基礎』(岩波新書)をパラパラとめくっているうちにふと思った。私が卒業した千代...
ジャズ~ワイシャツと煙草の交差
自分が《創作》というものに面と向かって立ち向かう時、過去の、様々な記憶や経験から何物かを引っ張り出してきて、その突破口にしてしまう、ということがよくある。特に、人からの影響、すなわちその人の情緒や情感の忘れがたい記憶などは、《創作》への大き...
ヘチマコロンから思い出すこと
何がきっかけだったかはっきりとは憶えていない。ヘチマコロンを愛用し続けてかれこれ10年以上経つ。無農薬・有機肥料で栽培されたヘチマのヘチマ水。冬場の乾燥肌にも効果的で、安心して使い続けている。使っているのは60mLタイプの化粧水と乳液で、サ...