カルバンクライン

美術

人新世のパンツ論⑬―腰パンとステテコの話

前回の危険な雰囲気から逃れて、今回の「人新世のパンツ論」は、平易な地平の、日常的な趣に心を溶かし込みたい。パンツの身だしなみとおしゃれを追求するテーマである。  こうした私の素朴な試みを応援してくれる友は、文芸の中にこそあった。朝日新聞の「...
写真・カメラ

人新世のパンツ論④―白のブリーフ呪縛

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』における「紫色のカルバン」の話を前回述べた。 それより以前においても、アメリカの映画で、パンツという従順なアイテムにまつわる、神妙な心のうごめきを覚えた経験がある。 【映画『ウォー・ゲーム』の主人公が恥...
映画

人新世のパンツ論③―紫から白のブリーフ呪縛へ

零落の奥底から湧いてくる威厳といふものがあるやうに、真裸でゐるといふ事は、仕着を着て行くよりも、人間らしくあるといふのに、更に近いものである。 ラム著『エリア随筆』より引用 【困惑の時代から目覚めて「白のブリーフ」を着用し始めた2013年(...
美術

赤いパンツの話〈二〉

【ザミラ社の赤いパンツを穿いてアートワークのスチル撮影】  前回の赤いパンツの話の続き。今回は少々深い話で、長い。  たかがパンツ、されどパンツなのである。パンツを侮ること勿れ。パンツ(=アンダーウェア)というものは、穿いている本人と日常生...
音楽

靴下とパンツと甚平と『初夏の沐浴』

【夏用の靴下と甚平羽織】  他愛ない一連の夢想から、無意識なる肉体の歓喜によって、音楽の断片が生まれることがある。ありふれた日常の中から、ぽつりと生まれ出た瞬間の、忽然とした所作の子宮的邂逅――。  それはまだ冷え荒んでいた冬の2月のこと。...