ベンハー

文学

寺山修司―三分三十秒の賭博とアスファルト・ジャングル

【寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』角川文庫】 今年に入って、寺山修司の文筆と映像の世界にどっぷりと浸かり始めた。この世界の、至る所から漂う臭気とは、いったい何か――。それは決して花の香りでも、柑橘系の香りでも、ない。乾いた土に雨が降り始...
飲み物

『洋酒天国』―南米の葡萄酒と罪と罰

【異例の再登板。『洋酒天国』第44号】 当ブログの2014年5月27日付でヨーテンの第44号を既に紹介している。「『洋酒天国』とペルノー」である。最近、懐かしくなってその第44号を手に取って読み返してみた。その中身の内容の充実さと比較して、...
演劇

嘘っぱちの世界の共犯者である僕たち―perrotの『雲をたぐって天まで飛ばそう。』

先週の21日、花まる学習会王子小劇場にてperrotの演劇公演『雲をたぐって天まで飛ばそう。』(作・演出はいわもとよしゆき)を観劇。perrotの公演は昨年3月の『今日は砂糖の雨が降るから』以来約1年ぶりであり、前回の公演を私は当ブログ「p...
映画

映画『ミザリー』のこと

【ロブ・ライナー監督の映画『ミザリー』】 若い頃に観たスティーヴン・キング原作物の映画を、何の因果か知らぬが、今頃になって頻りに好んで観ている。キング原作でロブ・ライナー監督の映画『スタンド・バイ・ミー』については既に書いた。その稿で私は映...