ペニス

文学

朝井リョウの『生殖記』はナニを語っていたか

【はい、朝井リョウさんの『生殖記』読み終わりました】  当ブログの今月の投稿「私は朝井リョウの『生殖記』を読み始めるというのか」で予告したとおり、それから程なくして渦中の小説を読了し、今これを書いている。  朝井リョウ著『生殖記』(小学館)...
性教育

人新世のパンツ論⑰―特別編II・フンドシと森鷗外の『ヰタ・セクスアリス』

【わたくし、鷗外さんとはあまり縁が無いと思っていたが…】  「人新世のパンツ論⑭―最終回・愛しきフンドシは二度ベルを鳴らす」では、かつてフンドシが、「日本民族」の「精神的支柱」だった云々をテーマにした。そこでは、私自身が穿いた“フンドシ風”...
文学

人新世のパンツ論⑭―最終回・愛しきフンドシは二度ベルを鳴らす

【福富織部著『褌』(成光館/昭和2年刊)】  日本人の働き盛りの男性を相手に、フンドシや包茎の話題を持ち出すのはタブーである。とくに女性が若い男性に対して、それらの話を持ち出すならば、たいていの場合怪訝な顔をされて内心嫌われる。どういうこと...
性教育

人新世のパンツ論⑫―ゆとれぬパンツの危険な冒険

【スキャンダルに職業は関係ないが、タレントはやはり人気商売ゆえにおごりがあるのだ】  高校野球の開会式をテレビで観ながら、「ミミズにおしっこをかけるとおちんちんがはれる」について考えていた。子どもの頃にそんな言い伝えを聞いたことがあった。 ...
映画

人新世のパンツ論⑦―ラグジュアリーなランジェリー

【伴田良輔著『UNDER WEARS』よりJeanloup Sieffのフォト作品】  黒のレース地に驕奢な蔓草模様がふちどられたランジェリーへの夢は、肉体を艷やかに彩り、昼夜の境界なく当て所もない愛と欲望の路地裏に彷徨うだろう。下着とは、...
ビジネス

人新世のパンツ論⑤―あなたの彼にいかがですか?

昨年11月より不定期で開始したシリーズ「人新世のパンツ論」の第5回。このシリーズでは、男性下着のパンツとそれにまつわる言説を拾い集めていき、自己肯定感とおしゃれとの関係について紐解いていく。  《あなたの彼はどんな下着をはいていますか。白?...
性教育

ベストセラー本『HOW TO SEX』への回帰

【奈良林祥著『HOW TO SEX 性についての方法』(KKベストセラーズ)】  お待ちかね、前稿の「家庭の医学―新赤本のこと」でも触れた、1971年初版の奈良林祥著『HOW TO SEX 性についての方法』(KKベストセラーズ)について―...
文学

寺山修司の『青年よ大尻を抱け』〈二〉

【前回に続いて寺山修司の「青年よ大尻を抱け」】  前回からの続き。寺山修司著『書を捨てよ、町へ出よう』(角川文庫)「青年よ大尻を抱け」。  女性が感じるところの、「男性の性的魅力」に関する手痛い理屈は、単に、〈もっと大きなタマの持ち主になっ...
文学

寺山修司の『青年よ大尻を抱け』〈一〉

【Nittakuの卓球ボール。公認球】 《いまの男の子たちって、ピンポン・ジェネレーションね》  ピンポンって、《タマが小さいでしょう》。  寺山修司著『書を捨てよ、町へ出よう』(角川文庫)の「青年よ大尻を抱け」の冒頭は、いきなり、タマの話...
演劇

サシャ・ヴァルツの舞踏的世界へ

【サシャ・ヴァルツの『Körper』】  私の《演劇》への嗜好の意識は、若い頃の熱意からは考えられぬほど乖離していき、今となっては《演劇》でありながら《演劇》でないもの――に傾注模索しつつある。  《舞踏》である。私は意識の中で《演劇》を粉...