乃木希典

写真・カメラ

伴田良輔『眼の楽園』―モーテルという享楽

【またもや登場。伴田良輔著『眼の楽園』】 人々の内に秘めた猥雑さを剥ぎ取ってしまったもの、それがパンデミックのコロナ禍(COVID-19)だ。コロナ禍が、あらゆる想念の《旅愁》すら消し去ってしまった。 それを取り戻すのに、およそどれだけの無...
性教育

幻の性訓書のこと

【「性書・性文献の読み方 女のテッペンから爪先まで」】 鈴木清順監督の映画、“(大正)浪漫三部作”と称された『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』を心から堪能するべく、セクシュアルな教養を身につけるため、方々から連関した知識を掻き集めて...
映画

新藤兼人監督の映画『心』

【新藤兼人監督の映画『心』(アートシアター・パンフレットより)】 今にして思えば、私が幼少期を過ごした昭和の時代(昭和47年以降の1970年代)には、独特の空気が漂っていた。ここでいう空気とは、時代の雰囲気、あるいは気配といっていいのだけれ...
文学

漱石のこと〈一〉

※以下は、夏目漱石に関して拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2010年7月20日付「漱石と私」より)。  私が夏目漱石の文学に傾倒していったきっかけについて書いてみたいと思います。  既に、このブログの中で私が幼年時代に百...