豊饒の海

文学

三島由紀夫「言ひがかり的抱負」を読んで

【新潮社の文芸誌『新潮』2024年7月号】 埃を被ったボロボロの黒い函の四体が、書棚から外れた部屋の片隅に放置されてしまっている。永い月日が流れてこの状態にあった。 四体――それは紛れもなく、三島由紀夫の『豊饒の海』(全4巻)に相違なかった...
文学

三島文学と『花ざかりの森』

【新潮文庫『花ざかりの森・憂国』】 私にとって2017年を新しく迎えるということは、演劇『金閣寺』に出会うということとほぼ同義であった(演劇『金閣寺』公演については、当ブログ「演劇『金閣寺』追想」参照)。こうした刺戟的な演劇と文学への《邂逅...
文学

philosophy notes

※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2010年2月19日付「philosophy notes」より)。  岩波書店発行の『図書』2月号、熊野純彦氏のエッセイ「西田の影のもとで――詩人哲学者の系譜について」を興味深く...