拝啓心霊写真様
時事
諸井さんの「ピタゴラスの星」
ひどく眠い目を擦ったが、その新聞の文字に間違いはなかった。 《諸井誠さん死去》 現代音楽の作曲家、諸井誠さんが今月2日、間質性肺炎で亡くなられた。諸井さんは旧東京音楽学校を卒業後、黛敏郎氏などと《電子音楽》や「ミュージック・コンクレート」...
AERAと小橋建太
【週刊誌『AERA』の1ページを飾った小橋建太】 去る6月10日。書店に並んだ週刊誌『AERA』の表紙を飾ったのは、剥き出しの粗いピクセル画の本田圭佑選手で、《本田「世界一」への道》というワードがひっそりと明朝体で加えられていた。 もち...
むごさの堂々めぐり
ちあきなおみさんが歌う曲「夜間飛行」にしんみりと耳を傾け、不思議な物悲しさを覚えながら、おもむろに酒を口に含む夜。私は《残酷》という言葉を想像した。 この場合の、《残酷》さは、女の側にあるのか、あるいは男の側にあるのか。曲の歌詞(「夜間飛...
蛙の夜回り
【土浦市営球場の手動式スコアボード(卒業アルバムより)】 春の高校野球のシーズンでメディアは沸き立っているが、野球音痴の私には、“野球”(あるいは“Baseball”)と聞いてあまり心ときめくものがない。そんな私でも時には、ある種の懐かし...
チェリャビンスクの町を襲った隕石
怖いイラストに怯えながら読んだ『宇宙と星のふしぎ』 昭和50年代、小学生の頃に通い詰めた書店の児童書のコーナーには、あるいくつかのシリーズ本で埋め尽くされていた。学研の図鑑シリーズや小学館の学習百科図鑑シリーズ。他にも小学館コロタン文庫シ...
伝わってこない怒り
※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2011年12月20日付「伝わってこない怒り」より)。 師走の忙しさにかまけて、ここ2週間ほど、朝は新聞の見出しを大雑把に読む程度でやり過ごしていました。ニュースを「読む」より...
世紀の火
※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2011年12月8日付「世紀の火」より)。 茨城県下の地方銀行・常陽銀行の小冊子に、『常陽藝文』(財団法人・常陽藝文センター発行)というのがあります。この12月号の特集「校歌の...
『東京人』と震災
※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2011年8月21日付「『東京人』と震災」より)。 雑誌『ぴあ』の休刊には〈うーん、まあそうだろうなあ〉と私は構えられたけれども、もしもこの雑誌が休刊、あるいは廃刊という話にな...
福島を思う
※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2011年8月13日付「福島を思う」より)。 京都の五山送り火で使用されるはずだった、陸前高田市の松からセシウム検出、一転して使用中止に、というニュース。放射能の汚染と拡散問題...
原爆ドーム
※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2011年8月7日付「原爆ドーム」より)。 【原爆ドーム(旧産業奨励館)】 昨日は、原爆投下から66年目を迎えた8.6ヒロシマ原爆の日。 奇しくも――というより自ずと必然的に...