ヒッピー

科学

懐かしい「催眠術のカセットテープ」

【これが幻の「催眠術のカセットテープ」】 何もかもが捏造された流行に先導されていく現代の、そのグローバルな社会構造への警句として、カウンター・カルチャーのうねりが、かつてと比べてとても弱いと感じるのは、私だけだろうか。言うなれば、人が自律的...
映画

ダニー・ボイルがやらかした『ザ・ビーチ』

【ダニー・ボイル監督の映画『ザ・ビーチ』。主演はレオナルド・ディカプリオ】 挫折感を味わった挙げ句、将来の自分への可能性に絶望し、共感者や理解者が皆無――。そんなふうに私自身が、“独りよがり”な心持ちに打ち拉がれていた“2000年”のあの頃...
科学

昭和レトロ探究―健康器具ミラクルミー

【昭和の健康器具「ミラクルミー」】 小学生の頃、コミック雑誌の広告から影響を受け、様々な通信教育やアイデア通販の玩具を注文したりしていたのが懐かしい。いわゆる昭和レトロスペクティヴの話題である。 昭和レトロ探究――。当ブログにおいては、20...
文学

寺山修司―三分三十秒の賭博とアスファルト・ジャングル

【寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』角川文庫】 今年に入って、寺山修司の文筆と映像の世界にどっぷりと浸かり始めた。この世界の、至る所から漂う臭気とは、いったい何か――。それは決して花の香りでも、柑橘系の香りでも、ない。乾いた土に雨が降り始...
写真・カメラ

ぐだぐだと、寺山修司と新宿風月堂の話

【福島菊次郎の写真集より60年代の新宿風月堂】 新宿…シンジュク…Shinjuku――と、かの時代の新宿に思いを馳せてみる。1960年代から70年代にかけての新宿。その頃私はまだ生まれていなかったから、1980年代以前の新宿の空気を知らない...
文学

司馬遼太郎の『ニューヨーク散歩』

【司馬遼太郎の街道をゆく39「ニューヨーク散歩」】 昨年中より、ざわざわと司馬遼太郎の本を読み返すようになった。圧倒的な熱量で彼の著書の歴史関連を漁り、幕末から明治維新以後の、近代の日本を読み解くのに夢中になっていた、私の20代半ばから後半...
音楽

オトギのくにのオト―レヴォン・ヴィンセントの音楽的表現

❖「《地平》のサウンド」とはいったい何か? レヴォン・ヴィンセント(Levon Vincent)の音楽的表現は、誰しもが賛同できるハウス・ミュージックのcentrist(中道穏健派)に属しているかどうかはさておき、好みが分かれるところだが、...
性教育

福島菊次郎がリブをとらえて

【福島菊次郎の写真集『リブとふうてん』】 何気なくチェストの引き出しを引いたら、古い本が出てきた。社会派カメラマン・福島菊次郎の写真集『戦後の若者たち Part II リブとふうてん』(三一書房・1981年初版)である。何故こんな本がここに...
演劇

ミュージカル『成れの果て』を観て

【『成れの果て』フライヤー】 去る3月21日、慶應義塾SFC(湘南藤沢キャンパス)のミュージカルサークルEM12代卒業公演『成れの果て』を観た。劇場は東京北区にある小劇場「シアター・バビロンの流れのほとりにて」。 脚本・演出:高野菜々子(劇...
映画

映画『ヘアー』のこと

【映画『ヘアー』ブルーレイ版】 幼心にも“センソウ”だとか“フンソウ”という言葉が、何か暗いどんよりとした嫌な言葉であることを、ベトナム戦争の(政治的にはパリ協定後の)時々刻々を伝えるテレビ報道のアナウンサーの口調から感受した、と言えるかど...