※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2010年4月14日付「積み木遊び」より)。
「Play poco」の積み木 |
3年ほど前に買っておいたPlay poco(プレイポコ)の「積み木」を出してきて、子供さながら遊んでしまいました。
カメラのオブジェ撮りは、カメラ初心者の方にはお薦めです。被写体が動かず、小さいので、構図や露出を決める修練にはぴったりなのです。
5年くらい前は、そういう理由でドールハウスなどを撮ったりしたのですが、もっと抽象的なオブジェが欲しいということで、積み木が好ましいと思ったのです。
Play poco(プレイポコ)の「積み木」は、20.8cm×26.7cmの木箱2つに50ピース入っています。材質はビーチウッド、アフリカンパドック、マホガニーで、たいへん手触りがよく、適度な重さがあり、なんといっても木材のぬくもりが感じられます。製造元はNAKANO(ナカノ)さんで、こうした良質な玩具を扱っている販売店です。この積み木、おそらく今現在は在庫無しかもしれません。
しかしながら、積み木をオブジェとして写真撮影することよりも、これを使って「遊ぶ」方が、大人である私にとって難しかったかもしれません。
積み木という玩具は、子供に買い与えるもの――という固定観念を捨て、実際に自分がそれで遊んでみる、遊んでみようと思い立った時、全身や心が、壁にぶち当たって前に行かなくなるのです。
子供は、瞬時に積み木を手に取り、即興的に何かを組み上げていくでしょう。だが、大人はそういう子供の心を忘れてしまっているので、理屈でそれを拒否しようとします。
こんなにたくさん違ったピースがあってわからないよ~大きさがバラバラだよ~作りたいものが何もないよ~
大人がいざそれを使って遊ぼうとすると、つまり積み木を手に取っても、それをどうしていいのか、どう組み上げていったらいいのか躊躇する時間ができます。実際に私がやってみてそうでした。けれどもここが肝心だと私は悟りました。
即興的に何かを組み上げていくという感性が、大人になると摩耗する、退化するといった感じで、とにかく子供のようにはいきません。ただし、ここでねばってねばって積み木に触れていると、いつの間にか何かがそこに組み上がっていました。私の場合、最初にできたのはお城のような建物でした。
一旦その壁をぶち破ると、あとは童心に戻ったように、どんどんと組み上がっていきます。形の違うピースをどんなふうに合わせていくか、どう工夫するか。柱にしたいから4つ欲しいのだけれど、同じピースは2つしかない。さあ、どうしよう。などなど。
変な話、子供に与えるのがもったいないくらい、Play pocoの「積み木」は見事な作りで構成も素晴らしく、見た目も美しい。写真のオブジェとして選んで正解でした。
これからも“頭の体操”として、積み木遊び、続けるつもりです(笑)。
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