千代田学園

飲み物

開高健『開口閉口』―でっちあげられた酒

【もう当然のごとくおなじみである開高健著『開口閉口』】  いよいよ天下のザ・マッカラン(THE MACALLAN)を飲もうかしらんと思った矢先、開高健の“マゼモノ酒”云々の話を本で読んだために、なんとなく気勢がそがれ、ここは一つ落ち着いて、...
映画

『ぴあ』―素通りしてしまった映画たち

【キアヌ・リーブスさんの懐かしい広告。サントリーのリザーブ】 《香りたつたび、何かが起こる。》 氷の入ったグラスを片手に、柔らかな光を顔に当てられた俳優キアヌ・リーブス(Keanu Reeves)さんが実に若々しい。ガス・ヴァン・サント(G...
千代田学園

千代田学園の「千代田祭」備忘録

母校の高校の創立20周年記念誌の記念撮影 私のうしろ隣りにいる友人が持っているのは雑誌『ぴあ』  一昨年の12月に母校の工業高校の創立20周年記念誌(1990年)を断舎離した際、その“記念写真”をデジタル・アーカイブして発見したのは、友人が...
文学

日々の某と「新潮新人賞」の備忘録

【2024年5月2日付朝日新聞朝刊「米大学占拠 学生ら抗議のうねり」】  先日の「小説すばる新人賞」の例に倣って、ここでは「新潮新人賞」の応募規定を備忘録とする。『新潮』(新潮社)2024年7月号に掲載されていた「第57回 新潮新人賞応募規...
演劇

[架空の演劇の物語]を書き終えて

【主人公・平井文隆を軸とした若き演劇人たちの演劇活動些末を描いた】  先日、青沼ペトロのウェブ小説サイト[架空の演劇の物語]を脱稿した。あの小説は、90年代の若者たちの、可憐なる演劇熱について書いたつもりである。“架空の”――とあるように、...
映画

鈴木清順『陽炎座』―アナ・ボルの時代

【鈴木清順「生誕100年記念」浪漫三部作4Kデジタル完全修復版の全国公開(2023年)】  一昨年、鈴木清順監督の“(大正)浪漫三部作”――『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』を追いかけるといって中途、意味もなく1年以上空かしてしまっ...
テレビ

我がツイッター時代のツイートより―『岸辺のアルバム』編

過去のツイッター時代のツイートから『岸辺のアルバム』関連を抽出しました。
文学

残されたメモ―バグる世界

【ザッカーバーグ氏の桃源郷メタバースは何処へ?】  私は日頃、メモ魔である。本を読みながら、新聞を読みながら、映画鑑賞をしていながら、なんとやらのメモをとることが多い。すなわち、衣食住の根幹を支えているのが、このメモのたぐいであり、夕飯のメ...
テレビ

山田太一『岸辺のアルバム』―断絶の時代から

【自宅の書棚にあった『岸辺のアルバム』の文庫本】  人生の折り返し地点を過ぎると、若い頃に読んだ書物にもう一度ふれてみたくなるものである。  自宅にある書棚の一番奥に、本の背が鶯色から白く剥げ落ちてしまった文庫本が、一冊詰まっていた。10代...
映画

鈴木清順の『ツィゴイネルワイゼン』

【映画の記念盤EP『ツィゴイネルワイゼン』サウンドトラック】  今年、私は故あって鈴木清順監督の映画――『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』――を追いかけている。いわゆる“(大正)浪漫三部作”である。  一投目の『夢二』(1991年)...