アンダーウェア

映画

人新世のパンツ論③―紫から白のブリーフ呪縛へ

零落の奥底から湧いてくる威厳といふものがあるやうに、真裸でゐるといふ事は、仕着を着て行くよりも、人間らしくあるといふのに、更に近いものである。ラム著『エリア随筆』より引用【困惑の時代から目覚めて「白のブリーフ」を着用し始めた2013年(撮影...
性教育

人新世のパンツ論②―パンツは世界を掌握する

そぞろ、夕飯の食材などを買いに、街のスーパーに赴く。 生鮮食品売り場を離れ、男性下着売り場をうろついてみる。〈そうだ、今日はパンツを買っていこう〉。 気がつけば、同世代くらいの女性客(以後マダム)と同じ廉価パンツを物色していた瞬間ほど、生活...
性教育

人新世のパンツ論①―プロローグ

【ヒトはパンツを穿いて成長する】 お気に入りの使い慣れたマグカップでさえ、それが陶器製で硬くて丈夫であっても、いったんヒビが深く入り込むと、〈そろそろ寿命が尽きる頃だな…〉というような感を抱く瞬間がある。こんな話を突然持ち出すのはやぶさかで...
美術

赤いパンツの話〈二〉

【ザミラ社の赤いパンツを穿いてアートワークのスチル撮影】 前回の赤いパンツの話の続き。今回は少々深い話で、長い。 たかがパンツ、されどパンツなのである。パンツを侮ること勿れ。パンツ(=アンダーウェア)というものは、穿いている本人と日常生活を...