すどうへいちょうと土屋さん―『電送人間』
ワイン
開高健『開口閉口』―でっちあげられた酒
【もう当然のごとくおなじみである開高健著『開口閉口』】 いよいよ天下のザ・マッカラン(THE MACALLAN)を飲もうかしらんと思った矢先、開高健の“マゼモノ酒”云々の話を本で読んだために、なんとなく気勢がそがれ、ここは一つ落ち着いて、...
『洋酒天国』―ジャズと日劇〈2〉
【在りし日の日劇の姿。『洋酒天国』第58号より】 壽屋(現サントリーホールディングス)PR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)第58号は、昭和38年7月発行。熱っぽくルイ・アームストロングのジャズの話で盛り上がった前回からの続き。今回は日劇――。...
『洋酒天国』のロックは飲まぬワインとマルゴの話
【『洋酒天国』第8号の表紙はお馴染み柳原良平】 1952年(昭和27年)4月28日にサンフランシスコ講和条約が公布。4年後の1956年(昭和31年)の経済白書には、「もはや戦後ではない」という文言が明記され、その年の流行語となった。そうい...
『洋酒天国』―南米の葡萄酒と罪と罰
【異例の再登板。『洋酒天国』第44号】 当ブログの2014年5月27日付でヨーテンの第44号を既に紹介している。「『洋酒天国』とペルノー」である。最近、懐かしくなってその第44号を手に取って読み返してみた。その中身の内容の充実さと比較して...
酒と女と『洋酒天国』
【壽屋PR誌『洋酒天国』第4号】 今年に入って時折、シェリー酒なんていうのを飲んだけれど、その他はほぼ確実に、毎夜、ウイスキー一辺倒である。スコッチとアイリッシュである。スコッチは、シングルモルトのグレンリヴェットが美味かったし、いま飲み...
『洋酒天国』と英国万歳
【『洋酒天国』第14号】 マイ・フェイバリット・コレクション『洋酒天国』のブログ登場もこれまでで35冊を数えた。『洋酒天国』はたいへん古い書物であり、ファンもそれなりに多いこともあって、集めるのには苦労する。我ながらよくぞここまで蒐集した...
『洋酒天国』とニューヨークのバレエ団
【『洋酒天国』第23-24号】 《夕飯の前には一杯のシェリイを、夕飯の後ではポートワインを、夜の十一時にはウィスキーを飲む練習をしたまえ。もし君が水ばかり飲んでいたら、いつまでたっても彼等から敬意を払われないだろう。 アンドレ・モーロワ イ...
『洋酒天国』とバーボンの話
【『洋酒天国』第29号】 花散らしの風とはよく言ったもので、もうすっかり暖かくなった昼下がり、桜並木のたもとで桜が散り、自動車が通るたびにさらに散った花びらが舞う、という中を、顔に花びらを当てながらのんきに通り過ぎたりして、誠にこの時期は...
『洋酒天国』と樽の話
Barrelすなわち「樽」(たる)について書いてみる。 その前に少し脱線するが、樽で思い出すのは、タカラトミーの大ヒット玩具、「黒ひげ危機一発」だ。 これは子供の頃、おもちゃ屋で買ってきてよく遊んだ。単純に思い出すのは、複数人で...
KOMPLETE 8
※以下は、拙著旧ホームページのテクスト再録([ウェブ茶房Utaro]2011年9月21日付「KOMPLETE 8」より)。 蝉の悲鳴。 茹だる暑さに根負けしそうで、今夏、気が遠くなるような眩暈を幾度か覚えた。あれはいつだったかもう随分昔...