人新世のパンツ論⑥―虎の尾を踏むパンツ
山口瞳
伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』とアバクロイズム
【昨今ではたいへん偽物が出回っているが、このアバクロのカタログは本物です】 伊丹十三氏の『ヨーロッパ退屈日記』(新潮文庫)との縁はまだ日が浅い。本来ならば、開高健氏の書物と同様、旅のお供に持参して、新幹線で京都へ向かう窓際にて読めば、いか...
伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』と北京籠城
【ニコラス・レイ監督の映画『北京の五十五日』】 映画『お葬式』や『マルサの女』で知られる監督・伊丹十三氏は、俳優でありデザイナーであり、根っからのエッセイストである。かつて壽屋(現サントリー)のPR誌『洋酒天国』(昭和38年1月刊の第56...
伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』事始め
【伊丹十三著『ヨーロッパ退屈日記』新潮文庫版】 当ブログ2016年11月付の「『洋酒天国』と活動屋放談」で初めて、伊丹十三氏の『ヨーロッパ退屈日記』について触れている。といっても、ほとんど素通りであった。しかし、この本を革製のバッグに忍ば...
トリスで忙しかった『洋酒天国』
【『洋酒天国』第51号】 秋雨が長く鬱陶しい。かくも長き雨の日が続くと、くさくさしてしまって、本が恋しくなる。映画が恋しくなる――。 手に取った『洋酒天国』第51号には、古今東西の映画の、酒を飲む名場面を列挙した「目で飲んだ名場面」など...
『洋酒天国』と野球が俺を呼んでいる
【『洋酒天国』第48号】 当ブログで数多く紹介している“ヨーテン”コレクション。かつての壽屋PR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)の本。今回の昭和35年8月発行の第48号は、私にとって鬼門中の鬼門の号。何故なら…。 理由はしごく簡単。この号は...