市川崑

映画

映画『モロッコ』とディートリヒ

【戦後発行されたと思われる「スクリン・セントラル」の表紙はディートリヒ】  他稿で、マレーネ・ディートリヒ(Marlene Dietrich)の歴史的な“下着姿”についてふれた。1930年公開の主演映画『嘆きの天使』(“Der blaue ...
映画

映画『犬神家の一族』の美と愛

【1976年公開の映画『犬神家の一族』の広告】  ふと、感慨に耽る。私にとって映画を観ることとは、いったいどんな意味があるのか。  それは、最たる嗜好品(=materials)とのふれあいであり、寵愛の対象であり、幻影なるものへのフェティシ...
スポーツ

エンブレムと映画『東京オリンピック』

【映画『東京オリンピック』のDVD】  去る8月31日付朝日新聞朝刊に、1964年の東京五輪エンブレムを手掛けたグラフィック・デザイナー、亀倉雄策氏に関する記事が掲載された。《64年東京五輪 象徴する思想》というサブタイトルがいみじくも躍る...
写真・カメラ

『アイズ ワイド シャット』のこと

【キューブリック監督の映画『アイズ ワイド シャット』】  スタンリー・キューブリック監督の1998年遺作映画『アイズ ワイド シャット』(「EYES WIDE SHUT」)を、最初に私がどこで、どのようにして鑑賞したのか、思い出そうとして...
写真・カメラ

『洋酒天国』と酒盃のこと

【『洋酒天国』第17号】  ついこのあいだのこと。なんとなく不安な心持ちでありきたりなコップを手に取り、ドボドボと角瓶を流し込んで、ぐいっと口に含んだ時の酒は、後々悪い酔い方をする。  何やらその時は、酔い覚ましにと訳もなくエディット・ピア...
文学

漱石のこと〈二〉

私が高校時代に新潮文庫の『こころ』(原題『こゝろ』)を買い、その後、ますます漱石文学に夢中になり、同じく新潮文庫の『文鳥・夢十夜』だの『門』だのを読み始めた経緯には、やはり底辺に《明治》に対する漠然とした関心が強くあったからだろう。特にその...
ミュージアム

国博特別展『写楽』

※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2011年5月26日付「国博特別展『写楽』」より)。 【東博『写楽』】  昨日は良く晴れた1日で上野公園を散策。早速国博のパスポートを使い、東京国立博物館特別展『写楽』を観覧しま...