慶應義塾大学

映画

孤独なる生きづらさを描いた映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』から

【ケン・ローチ監督の映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』の登場人物たち】 「孤独」な人、「孤立」している人というのは、良くも悪くも性格的に独りよがりなのだ。何かしら自分の信念を貫き、それが結果的に独りよがりになる場合があるだろう。あるいは自...
食べ物

プディング妄想そしてプリン三昧

【正真正銘、グリコのプッチンプリン】 芸能人の不倫ほど、食えないものはない。見苦しく、おぞましく、その非難の惨状を取り繕うのに必死な当事者は、家庭人としての体裁と社会への扉があっけなく閉じられようとする瞬間に、己の貧相と終始向き合わざるを得...
演劇

嘘っぱちの世界の共犯者である僕たち―perrotの『雲をたぐって天まで飛ばそう。』

先週の21日、花まる学習会王子小劇場にてperrotの演劇公演『雲をたぐって天まで飛ばそう。』(作・演出はいわもとよしゆき)を観劇。perrotの公演は昨年3月の『今日は砂糖の雨が降るから』以来約1年ぶりであり、前回の公演を私は当ブログ「p...
映画

拳銃とウエスタンの『洋酒天国』

【『洋酒天国』第43号は拳銃特集】 ネット・ブログで“ヨーテン”に詳しいのは、拙著[Utaro Notes]だけ。といっても過言ではない。これまで『洋酒天国』の中身を3年にわたって不定期で、40冊以上紹介してきた(ブログの“洋酒天国”カテゴ...
演劇

グーグス・ダーダ―知られざる円弧の演劇

【「果てとチーク」升味加耀・主宰挨拶】 初夏を感じる気持ちの良い晴天であった昨日の午後。東京・王子の花まる学習会王子小劇場にて、升味加耀主宰・脚本・演出による「果てとチーク」第二回公演 『グーグス・ダーダ なになにもなになにもない NO n...
演劇

perrot第4回公演の過剰でとてもおいしい演劇

【演劇『今日は砂糖の雨が降るから』】 観た演劇の面白さや感動を文章にして書くことは、とても難しい。難しい作業である。昨日観たばかりの演劇を、どう書いたらよいか。どう文字を連ねてよいだろうか。 外はしきりに雨が降っている。ともかく、適切な言葉...
写真・カメラ

『洋酒天国』とアメリカの古い家

【『洋酒天国』第20号】 酒の善き友、壽屋(現サントリー)のPR誌“ヨーテン”。《女房は死んだ、おれは自由だ! これでしこたま飲めるというもの。 今までは一文無しで帰ってくると 奴の喚きが骨身にこたえた》というボードレールの「悪の華―人殺し...
学校

司法試験とゴウカクリカタと漱石

【2015年12月28日付朝日新聞朝刊より、趙友相さん】 昨年の12月。新聞を読んでいてたまたま目に付いた青年の服装が、実に清廉さを帯びていて美麗だと思った。カジュアルなのかフォーマルなのか。ちょうどそんなようなカジュアルの黒色のテーラード...
食べ物

リョウくん、オートミールだってよ

【これがあのQUAKER OATS】 この夜、私は東広島市西条の酒、「賀茂鶴」をぐいと飲み干した。 そうしてとろりとした触感で舌をよく馴染ませ、私は次に試みる食品を口に含ませた――。もし酒を一滴も飲まずにほろ酔いゼロでこの食品を口に含んだと...
食べ物

クリスマス・プディングの話

※以下は、拙著旧ブログのテクスト再録([Kotto Blog]2011年2月12日付「クリスマス・プディングの話」より)。  今日、『青年小泉信三の日記』(慶應義塾大学出版会)を買い求めました。明治44年から大正3年までの、欧州留学時代の日...