拝啓心霊写真様
早稲田
果てとチーク演劇公演『ヤギの身代わり』
【果てとチーク『ヤギの身代わり』フライヤー】 新宿は大好きな街だった――。中学生の頃は事ある毎に駅周辺を訪れていた。思い出すのは、大きな仮設テントで劇団四季の『キャッツ』を観たこと、賑やかな歌舞伎町の映画館でスピルバーグの映画に夢中になっ...
羊羹と『草枕』と私
【何度も読み耽っている漱石の『草枕』】 風邪をひいていたから、この前漱石山房記念館を訪れた序で、神楽坂の“物理学校”に寄ることができなかった。悔しい。“物理学校”と言えば、『坊っちゃん』の坊っちゃんである。坊っちゃんは東京物理学校出身で、...
漱石山房にたたずむ
【新宿区立漱石山房記念館】 東京はうららかな日和だった一昨日、今年9月24日に開館したばかりの――とは言いつつ、それから2ヵ月以上経過しているが――「新宿区立漱石山房記念館」(新宿区早稲田南町)を訪れることができた。 振り返れば2年前の...
グーグス・ダーダ―知られざる円弧の演劇
【「果てとチーク」升味加耀・主宰挨拶】 初夏を感じる気持ちの良い晴天であった昨日の午後。東京・王子の花まる学習会王子小劇場にて、升味加耀主宰・脚本・演出による「果てとチーク」第二回公演 『グーグス・ダーダ なになにもなになにもない NO ...
リオ五輪の競泳を応援する私
【『AERA』'16.8.8 No.34】 早いものでロンドン五輪から4年、リオ五輪の夏がやってきた。どれほどスポーツに疎い私であっても、夏季オリンピックの盛大なる祭典の直前の、ゾクゾクした気分というのは少なからず楽しいものである。 小...
演劇―ダンスのトポス
【『RING―千の輪の切株の物語』フライヤー】 おそらくこの1枚のフライヤーが残されていなかったら、私はこの舞台の存在を、とうに忘れてしまっていたであろう。 高校時代のクラスメイトで、劇団善人会議(現・扉座)を敬愛する青年がいた。何故彼...
漱石山房の香り
ちょうど2年前に漱石の『三四郎』を再読して以来、私の部屋は微かにヘリオトロープ(heliotrope)の香りを漂わせている。私の個人的な香りの好みは別として、ヘリオトロープが『三四郎』の小説の中に登場する。 ――三四郎は野々宮さんの家を訪...