牧野富太郎

科学

岸本佐知子さんのアピヨンポンポン

【『ちくま』2024年9月号より岸本佐知子連載「ネにもつタイプ」】 これを書かずにいると、夜も眠れなくなる――と思ったので、書いておくことにする。 翻訳家でエッセイストの岸本佐知子さんが、筑摩書房のPR誌『ちくま』で「ネにもつタイプ」を連載...
映画

伴田良輔の『眼の楽園』―バラとデイヴィッド・リンチ

伴田良輔著『眼の楽園』「薔薇と雲」におけるバラの花とリンチの映画について。
文学

伴田良輔「クチナシの花」考

【伴田良輔著『愛の千里眼』よりエッセイ「クチナシの花」】 一瞬なる偏狂が、持続可能な酔狂となりうることを、私淑する作家・伴田良輔氏の非凡なるエッセイから読み解いた――いや学び取ったのは、もう既に30年も前のことになる。 非凡なるエッセイとは...
科学

「オスの戦略 メスの戦略」を考える

【筑摩書房の高校国語教科書『新現代文』】 国語教科書を読むことが好きである。いつだったか入手した2005年発行の高校国語教科書『新現代文』(筑摩書房)はすっかり手に馴染んで、まるで自分の高校時代の教科書であったかのような錯覚すらある。画家・...
科学

牧野本を読む

【『牧野富太郎 なぜ花は匂うか』(平凡社)】 最近、牧野本(牧野富太郎の本)に触発されて、つい手を出してしまったことが2つある。一つは、庭にザクロの木を植えたこと(本当はアケビの木を植えたかったがホーム・センターに無かったので、ザクロかイチ...
科学

恋とK先生と牧野富太郎

【『牧野富太郎 なぜ花は匂うか』(平凡社)】 私が植物学者の牧野富太郎という人を知ったのは、小学4年生の時である。 学校の図書室にあったポプラ社の児童向け伝記全集で、牧野富太郎の本を開いて私は驚いた。そこで見たのは、凄まじい写真であった。そ...
科学

植物採集のこと〈二〉

先月、ホームページ上のMessage欄(毎月1回更新)に以下の文章を掲載した。 《「蓬生」(よもぎう)という言葉があります。蓬などが生い茂って荒れ果てた土地のこと。子供の頃はそうした蓬生でいろいろな遊びをしました。 まるで草餅を作るかの如く...