『チョコレート工場の秘密』と6ペンス銀貨のこと
美術
人新世のパンツ論⑥―虎の尾を踏むパンツ
前回からの続き。 女性週刊誌『女性セブン』昭和50年7月2日号に掲載された企画記事「あなたの彼にいかがですか?」。 こうした率直な企画が――つまり、一般人が素性を明らかにしたうえで、少々可笑しみを加味してパンツ姿をさらす、なんていうのが、昭...
人新世のパンツ論⑤―あなたの彼にいかがですか?
昨年11月より不定期で開始したシリーズ「人新世のパンツ論」の第5回。このシリーズでは、男性下着のパンツとそれにまつわる言説を拾い集めていき、自己肯定感とおしゃれとの関係について紐解いていく。 《あなたの彼はどんな下着をはいていますか。白?...
[架空の演劇の物語]を書き終えて
【主人公・平井文隆を軸とした若き演劇人たちの演劇活動些末を描いた】 先日、青沼ペトロのウェブ小説サイト[架空の演劇の物語]を脱稿した。あの小説は、90年代の若者たちの、可憐なる演劇熱について書いたつもりである。“架空の”――とあるように、...
『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』におけるジャバ様のこと
【『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』より。捕らわれていたプリンセス・レイアがジャバ様を懲らしめる名シーン】 先月初旬、私のお気に入りブロガーであるひろひろさんが執筆した、note.comの「人は必ず変わるけど、変わらないものもあるから、...
ストーンヘンジに人々は集まった
【ストーンヘンジでは秋分の日に人々が集まってお祝い事をするんだって?】 子どもの頃、英国ソールズベリーのストーンヘンジ(Stonehenge)が好きだった。そのことを先月、「ストーンヘンジに魅了されていた頃」で書き綴った。 その稿では、ス...
鈴木清順『陽炎座』―アナ・ボルの時代
【鈴木清順「生誕100年記念」浪漫三部作4Kデジタル完全修復版の全国公開(2023年)】 一昨年、鈴木清順監督の“(大正)浪漫三部作”――『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』を追いかけるといって中途、意味もなく1年以上空かしてしまっ...
ストーンヘンジに魅了されていた頃
【小学館入門百科シリーズ34/和巻耿介著『世界ミステリーゾーン』】 私がちまちまと配信しているウェブ小説サイト[架空の演劇の物語]の「第11章」には、「オレ」が夢を見た云々が記されている。その文面に《巨大で分厚い石像》とあるが、本文下のイ...
1981年アメリカの映画館事情
映画に関する個人的な備忘録として、短めに雑文を残しておきたい。テーマは、1981年のアメリカ(とくにシアトル周辺)の映画館事情に関してである。 ハリウッド映画産業の浮き沈み 月刊誌『キネマ旬報』(キネマ旬報社)2023年9月号に、映画・音...
人新世のパンツ論④―白のブリーフ呪縛
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』における「紫色のカルバン」の話を前回述べた。 それより以前においても、アメリカの映画で、パンツという従順なアイテムにまつわる、神妙な心のうごめきを覚えた経験がある。 【映画『ウォー・ゲーム』の主人公が恥...
人新世のパンツ論③―紫から白のブリーフ呪縛へ
零落の奥底から湧いてくる威厳といふものがあるやうに、真裸でゐるといふ事は、仕着を着て行くよりも、人間らしくあるといふのに、更に近いものである。 ラム著『エリア随筆』より引用 【困惑の時代から目覚めて「白のブリーフ」を着用し始めた2013年(...