千代田の学校―吹き込んだ風の追憶
ビジネス
伴田良輔の『眼の楽園』―最後尾の美学
【伴田良輔著『眼の楽園』を開けば、そこには美しい女がいた…】 「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉がある。グレシャムの法則と、辞書に出ている。 私がこの言葉を知ったのは、司馬遼太郎著『愛蘭土紀行Ⅰ』(朝日新聞社)であった。司馬さんは、学校の英...
坂井清昭の『アメリカの新商売』のこと
【これは面白い! 坂井清昭著『アメリカの新商売』】 去年だったか一昨年だったか、KKベストセラーズの既刊目録を眺めていて、〈うむ? これは?〉と思う本に出くわした。坂井清昭著『アメリカの新商売 日本でやればすぐに儲かる』(1971年初版)で...
残されたメモ―バグる世界
【ザッカーバーグ氏の桃源郷メタバースは何処へ?】 私は日頃、メモ魔である。本を読みながら、新聞を読みながら、映画鑑賞をしていながら、なんとやらのメモをとることが多い。すなわち、衣食住の根幹を支えているのが、このメモのたぐいであり、夕飯のメニ...
果てしないツイッター論
【全世界のメディアで報道されたマスク氏のツイッター買収騒動】 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でインターネット上の個人・企業その他の投稿の場であるツイッターについて、ここ1年くらいに思っていたことを殊更吐き出してみようかと思...
陳平さんのエロい『ユーモア・センス入門』
【ついに手にしてしまった野末陳平著『ユーモア・センス入門 学校職場・家庭を笑わそう』】 その頃私は初代タイガーマスク(佐山聡)の大ファンで、新日本プロレスの試合を中継するテレビ番組「ワールドプロレスリング」(テレビ朝日系列)を毎週欠かさず観...
灯台もと暗しインターネットの話
【懐かしくなって入手した月刊誌『ヤフー・インターネット・ガイド』1999年1月号】 80年代以降、個人的に“パソコン通信”なるものに憧れ、90年代後半にはPDA(小型携帯通信端末)を使ってインターネット生活を始めた思い出話については、4年前...
昭和レトロ探究―健康器具ミラクルミー
【昭和の健康器具「ミラクルミー」】 小学生の頃、コミック雑誌の広告から影響を受け、様々な通信教育やアイデア通販の玩具を注文したりしていたのが懐かしい。いわゆる昭和レトロスペクティヴの話題である。 昭和レトロ探究――。当ブログにおいては、20...
さようならヨーカドー
【イトーヨーカドーのゲームコーナーのモグラ叩き】 かなり思い出の詰まった“ローカル”な話――。去る2月17日、わが地元の市民に長年愛されてきた総合スーパー「イトーヨーカドー古河店」(茨城県古河市雷電町)が惜しまれて閉店。知り合いに聞けば、閉...
お茶とサブ・カルチャーのアーティクル〈三〉
いま私は中国茶の「武夷肉桂」(ぶいにっけい)を専門店から取り寄せて、そのふくよかなお茶のひとときを、束の間の休息を愉しもうとしている。岡倉天心と私淑するmas氏の話をすれば、おのずとそれはお茶の話になるという筋道が、昨年の前回の〈二〉まで。...
豊かな快楽とアートの深淵―マドンナの『SEX』
【これが正真正銘、マドンナの『SEX』】 前回に引き続き、1992年に出版されたマドンナ(Madonna)のフォトブック『SEX』についての回想及び論考。このフォトブックの外観については、先の伴田良輔氏のエッセイ「スクラッチ感覚」の中のキャ...