サントリー

美術

人新世のパンツ論⑯―特別編I・ペペッティ、ココッティ、スキャンティ

【長崎屋のこのビキニも実は、スキャンティだった?】  私が下着デザイナーの鴨居羊子さんを知ったのは、5年くらい前である。その頃まだ果敢に蒐集していた壽屋(現サントリーホールディングス)PR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)の第3号(昭和31年6月...
映画

『ぴあ』―素通りしてしまった映画たち

【キアヌ・リーブスさんの懐かしい広告。サントリーのリザーブ】 《香りたつたび、何かが起こる。》 氷の入ったグラスを片手に、柔らかな光を顔に当てられた俳優キアヌ・リーブス(Keanu Reeves)さんが実に若々しい。ガス・ヴァン・サント(G...
ビジネス

人新世のパンツ論⑤―あなたの彼にいかがですか?

昨年11月より不定期で開始したシリーズ「人新世のパンツ論」の第5回。このシリーズでは、男性下着のパンツとそれにまつわる言説を拾い集めていき、自己肯定感とおしゃれとの関係について紐解いていく。  《あなたの彼はどんな下着をはいていますか。白?...
音楽

寺山修司が語る音楽とエロス

【1983年刊、サントリー音楽叢書③『エロス in Music』】  個人的にここしばらく文学や演劇に関しては、寺山修司に着目し、その周縁の人々や作品に没頭していたいと思った。ごく最近知り得たのは、寺山修司がエロス(肉欲から通ずる愛。性愛)...
飲み物

プレイバック―さらば洋酒天国、恋のソプリツァ

【琥珀色に輝くサントリーのトリス・クラシック】  我が愛しの“洋酒天国”――。どうやら去る時がやって来たようである。悔いはない。  サントリーのトリスを飲む。瑞々しく、琥珀色に輝く“TORYS CLASSIC”の、なんたる落ち着き払った佇ま...
演劇

『洋酒天国』―ジャズと日劇〈2〉

【在りし日の日劇の姿。『洋酒天国』第58号より】  壽屋(現サントリーホールディングス)PR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)第58号は、昭和38年7月発行。熱っぽくルイ・アームストロングのジャズの話で盛り上がった前回からの続き。今回は日劇――。...
音楽

ピッツァからジャズへ〈二〉

【ブルーノートからリー・モーガンのリーダー・アルバム『The Rumproller』】  前回からの続き。シチリア風ピッツァの“セモリナ粉”つながりでmas氏の“手料理日記”なるものに着目し、ジェニー・ライトとエリック・トゥルイユ共著の料理...
文学

開高健の『開口閉口』と専売公社の話

【開高健著の珠玉のエッセイ集『開口閉口』】  “大人の体を成す”の内面を醸成したかったら、二十歳を過ぎて開高健を読め――と私は呟く。開高健は案外、男性の読者よりも、女性の愛読者の方が多いのではないか。できうるならお薦めしたいのは、『開口閉口...
美術

『洋酒天国』の裸婦とおとぼけ回想記

【『洋酒天国』第3号。表紙はおなじみ柳原良平】  壽屋(現サントリーホールディングス)PR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)第3号は、昭和31年6月発行。編集発行人はご存じもご存じ、作家の開高健。かの人は、謎めいた笑みを浮かべながら、あの世からで...
飲み物

『洋酒天国』のロックは飲まぬワインとマルゴの話

【『洋酒天国』第8号の表紙はお馴染み柳原良平】  1952年(昭和27年)4月28日にサンフランシスコ講和条約が公布。4年後の1956年(昭和31年)の経済白書には、「もはや戦後ではない」という文言が明記され、その年の流行語となった。そうい...