上野

文学

ヘミングウェイを買いに東京に行く

【東京・JR上野駅公園口の風景】  関東のとある片田舎に住んでいて、昨今では駅周辺の界隈が荒んできて、ぽつぽつと馴染のショップがシャッターをおろしてしまっている。新しいショップがオープンすることもない。全体として、見るも無惨なくらいに、活気...
書籍

空想と本の物語

【2016年11月27日付朝日新聞「折々のことば」】  本に対する愛着を示せ――の答えが、ここにあった。2016年11月27日付朝日新聞のコラム「折々のことば」に挙がった北田博充さんの以下の言葉である。 《空想は現実の反対側にあるものではな...
千代田学園

千代田学園の学生文芸誌

【千代田学園の学生文芸誌『どん』第16号】  私が22年前に卒業した千代田工科芸術専門学校[音響芸術科]に在学中、芸術課程が発行した学生文芸誌『どん』というのがあった。  『どん』は、学校の芸術課程のうちのマスコミ文芸科と宣伝クリエイティブ...
美術

バルテュス展―無垢なる目撃

日頃、《音楽を演奏する》という一括りのありきたりな言葉に囚われすぎると、その本質を見失うことがある。  そもそも《音楽》を《演奏する》とは何であろうか。  ある空間における時間軸に沿った出音の集合体――その密と疎の波動が三次元で人間の聴覚に...