煤煙

文学

リルケの駆け落ち話

【またもや登場の高校国語教科書『新現代文』】  馴染みの薄い作家を読むと、ゾクゾクとするものを感じる。  この場合の馴染みが薄いとは、存在を知っていながらもわざと遠慮して、理解を恐れ読まずにいた、という意である。    以前ここで書いたこと...
文学

『洋酒天国』とパリの饒舌

【『洋酒天国』第25号】  前回の第26号で高円寺のトリスバーについて触れたが、同様にして今号には、“トリスバー 港”のゴム印が押されてある。豊島区池袋の2-1、144番地と所在地も明確で、あの時代のトリスバーの痕跡記録としてここに明示して...
性教育

平塚らいてうとウニの話

当ブログ昨年10月に書いた「孤独と神話【補遺】」では、私の個人的な経験として、小学校時代の“性教育”について触れている。  それを書いている時点ではまったく思いもかけなかったのが、我が国におけるジェンダー論あるいはフェミニズムの歴史について...