かつてジャニーズはメディアの寵児だった〈3〉
フランス
映画『モロッコ』とディートリヒ
【戦後発行されたと思われる「スクリン・セントラル」の表紙はディートリヒ】 他稿で、マレーネ・ディートリヒ(Marlene Dietrich)の歴史的な“下着姿”についてふれた。1930年公開の主演映画『嘆きの天使』(“Der blaue ...
人新世のパンツ論⑥―虎の尾を踏むパンツ
前回からの続き。 女性週刊誌『女性セブン』昭和50年7月2日号に掲載された企画記事「あなたの彼にいかがですか?」。 こうした率直な企画が――つまり、一般人が素性を明らかにしたうえで、少々可笑しみを加味してパンツ姿をさらす、なんていうのが、昭...
人新世のパンツ論⑤―あなたの彼にいかがですか?
昨年11月より不定期で開始したシリーズ「人新世のパンツ論」の第5回。このシリーズでは、男性下着のパンツとそれにまつわる言説を拾い集めていき、自己肯定感とおしゃれとの関係について紐解いていく。 《あなたの彼はどんな下着をはいていますか。白?...
『バタアシ金魚』のこと
【映画『バタアシ金魚』のビデオテープ】 私が書いたウェブ小説サイト[架空の演劇の物語]の中で、ある登場人物の住んでいる町として、千葉県の「千城台」(ちしろだい)とした箇所が出てくる。 なぜ「千城台」なのかについての理由の一つは、イングラン...
開高健『開口閉口』―やらされることの美学〈2〉
【映画『ジャッカルの日』で殺し屋ジャッカルを演じたエドワード・フォックス】 前回からの続き。 フランス語にデジャヴュ(déjà-vu)というのがある。まだ見たはずのないものが、さも過去に見たような感覚を呼び起こされることの意で、既視感とか...
シノゴの伴田良輔―ふくよかな「休暇論」
【伴田良輔著『愛の千里眼』のエッセイ「休暇論」】 アーネスト・ヘミングウェイの『移動祝祭日』(“A Moveable Feast”)の本を開くと、こんな文章がある。《もし幸運にも、若者の頃、パリで暮らすことができたなら、その後の人生をどこ...
『洋酒天国』の裸婦とおとぼけ回想記
【『洋酒天国』第3号。表紙はおなじみ柳原良平】 壽屋(現サントリーホールディングス)PR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)第3号は、昭和31年6月発行。編集発行人はご存じもご存じ、作家の開高健。かの人は、謎めいた笑みを浮かべながら、あの世からで...
『洋酒天国』とバッカス礼讃〈1〉
【『洋酒天国』第50号】 洋酒の壽屋(サントリー)のPR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)を今月も紹介。昭和31年4月発行の創刊号から昭和39年2月の第61号まで、すべて紹介したいと私は意気揚々、今や当ブログではそのほとんどを網羅したかと自負す...
再び『愛蘭土紀行』
幼少の頃よく聴いていたクラシック・レコードのジャケットやら解説のたぐいの写真などで、ロンドンを行進する軍楽隊の、その赤色と黒色の調和の取れた服装であるとか、別の写真におけるパリかどこかの街の、とある市民がフランスパンをハトロンの紙袋に包んで...