人新世のパンツ論②―パンツは世界を掌握する
武満徹
寺山修司が語る音楽とエロス
【1983年刊、サントリー音楽叢書③『エロス in Music』】 個人的にここしばらく文学や演劇に関しては、寺山修司に着目し、その周縁の人々や作品に没頭していたいと思った。ごく最近知り得たのは、寺山修司がエロス(肉欲から通ずる愛。性愛)...
ジョセフィン・ベーカーではなかった愛の歌
【片山杜秀著「『聞かせてよ愛の言葉を』」】 今年の夏、とある随筆を読んでいて、見落としがたい重要な文章を発見した。専門家や知識人であればそれは、とっくの昔の既成事実に過ぎないのだけれど、私は今頃になってその事実確認と修正のたぐいを余儀なく...
ノヴェンバー・ステップス―腐蝕の音楽
【武満徹作曲・小澤征爾指揮「ノヴェンバー・ステップス」】 前稿に引き続き、武満徹の作品評と私の個人譚。 高校卒業後、幾年か過ぎ、その筑摩の国語教科書の武満徹著「暗い河の流れに」を読んでからというもの、「ノヴェンバー・ステップス」について...
武満徹―暗い河の流れに
【武満徹の随筆「暗い河の流れに」】 先月末の当ブログ「大阪万博と音響彫刻のこと」で記した、1970年大阪万博・鉄鋼館におけるフランソワ・バシェの「音響彫刻」に関して、あらためてここでご報告したいことがある。「音響彫刻」復元に向けてのクラウ...
音楽というパラダイム
【丸善PR誌『學鐙』夏号】 もともと――という表現がこの場合好ましくないのを承知で、敢えて誤解を怖れずに書くけれども、もともと、ジェリー藤尾さんが1960年代に歌っていた永六輔作詞、中村八大作曲の「遠くへ行きたい」が、この55年もの間、変...
スペース・シアター―大阪万博・鉄鋼館の記録
【アルバム『スペース・シアター:EXPO'70 鉄鋼館の記録』】 かつて秋田の高校が“大阪万博”へと向かった修学旅行の話「高校生の万国博読本」とは少し趣を変えて、ここでは再び「大阪万博と音響彫刻のこと」に関連し、鉄鋼館の話に立ち返りたいと...